パターンの美しさはもちろん、あらゆるモノの中に隠された隠された秘密を一緒に見いだす冒険、それがアート&デザインのジャンルで育まれたパターンの醍醐味です。さまざまなデザインで使われているパターンやモチーフは、人間の認知パターンや感情に働きかけ、イメージによって情報が処理される過程を活性化します。 たとえば、おなじみのポインセチアによく使われるリンゴや、最近では日本の人気アニメがマスコットキャラクターとして使われ、さまざまなシーンで定着したタンポポもその一例です。文字による伝達だけではないさまざまな表現が、人間の心理的な印象に大きく作用するということの表れでしょう。 パターンにはきわめてパーソナルな表現としての面と、パブリックで広範な利益に資するシステムの両面が求められます。そして、これをまっとうすることができたからこそ、エコール・ド・パリの画家たちと同様にパターンを深く愛好する文化をつくりあげたのではないかと考えています。 言語学・考古学・音楽学といったさまざまな分野の中でもパターンが活かされています。パターンを知ることで、わたしたちの認識のあり方がどのように変わるのか、その視点から学ぶのが数学の応用分野であり、ニューラルコンピュータはまさにその対象となるというわけです。
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